ドローンの活用法について「土木・建築分野」編
日本のドローン業界におきまして既に一定レベルで活躍しているのが「土木・建築」分野です。
国土交通省でドローン活用による生産性向上を建築業界全体の目標となりました。
それ以来、現場でのドローン活用が進んでいます。もともと人手不足に長く苦しんできた業界であり、ドローン活用により工数とコストの削減効果が明確にわかる様になりました。
◉ドローンによる施工管理
従来の施工管理では、現場状況を確認するには直接現場を訪れる以外に方法がなく、施工管理者や現場監督による巡回が施工管理業務の基本でした。ドローンを活用すれば、クラウドにアップロードされた撮影画像を見ることで、事務所で現場様子を把握できます。そのため、現場監督が事務所と現場を行き来する必要性がなくなり、負担を減らせます。
また、こまめなチェックが可能となるため施工ミスによる手戻りの防止、作業環境の問題点といった安全リスクの予見、事故発生防止にも繋がります。
◉ドローンによる住宅点検
住宅点検業務では、はしごや脚立を使用し屋根上など目の届かない部分までチェックをします。しかし、小屋裏や床下など狭い場所の点検は思うように進められないことも多く、高所の点検には手間だけでなく安全面でのリスクも伴います。
ドローンを利用すれば高所作業がなくなるため、屋根や小屋裏などの検査が安全になります。また、1軒当たりの所要時間が減れば、1日に回れる軒数は増えるため、業務の効率アップに繋がります。
◉ドローンによる測量
従来の測量では、測量機器を持ち運びながら隅から隅まで歩き回って行うため非常に重労働です。また、山林などの険しい急斜面などで行う測量は大変な重労働であり、測量完了まで長時間かかっていました。
上空を飛行して行うドローン測量であれば短時間で完了します。限られた範囲であれば数時間で完了することもあります。また、足場が悪いなど危険の伴う場所に立ち入る必要もありません。
ドローン活用に関しては他産業と比べると先陣を進んでいる「土木・建築分野」ですが、現場作業者による安全運用の実現、工事全体のICT化といった課題もあります。こうした課題解消への動きとともにドローンは建築現場にさらに普及し、労働力不足の克服につながっていくと思われます。
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